FRB議長のイエレン氏は利上げを決断するのか?

現在の米国経済は好調で、今年中にFRBは利上げを決断すると言われています。
しかし、現状の米国経済は矛盾もはらんでおり、FRB議長のイエレン氏は、
難しいかじ取りを強いられています。
そのひとつに気になるのがこのグラフです。
米国経済で気になるのは、米国の雇用の伸びと小売り売上高に乖離が顕著に生じはじめて
いるところです。
米国経済は、雇用の伸びを中心に堅調で、今年の利上げを前提に今まではマーケットも動いていますが
こ統計を見ると、今後も米国経済の堅調さ続くのかどうかというところに不安を持つ要素
もあります。
その一つはQ1のGDP成長率が2.2%に停滞したことを物語るように、肝心の消費の伸びも停滞して
いることが、このグラフからはっきりとわかります。
個人消費が全体の70%を占めることを考えると、雇用が伸びていることと、賃金が伸びない状況
を、小売りの伸びと雇用の伸びのギャップにも表れているようです。
もう一つ気になるデータで、NY連銀が調査した、今後の消費動向の一年後の期待値について
今年にはいってから急激な下落傾向を示唆しています。
FRBは今年中には利上げを決断するとされていますが、もしこのギャップが顕著になりはじめる
と利上げどころではなくなる可能性があるとも言えます。
イエレンFRB議長が、今後の動向が今後経済指標によることを強調するのは、雇用が堅調でも
賃金が伸びないのと消費がのびないこのギャップにあるようです。
今後のユーロドルの行方を左右するうえでは、今までは、ユーロのネガティブ材料が取り上げられて
きましたが、ユーロが量的緩和をはじめて以降は、注目材料は、米国の経済指標にユーロドルの方向性
も左右されそうです。
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