ギリシャのチプラス首相の最新情報
いちおうの決着を見たようなギリシャ支援延長合意について
まだ次の点において注意を払っておくこともありそうです。
それは、1.なんといっても、ギリシャが現行の支援プログラムに基づいた制度改革
のうち、ギリシャが今後実施する改革案のリスト提出しなければならない
ことです。これは、事実上現行の支援プログラムの条件にのるというEU側の条件を
呑んだことに等しいことになります。
とくに、チプラス首相が推し進めようとしている、年金支給額の増額だとか
公務員の増員または給与の増額などは、EU側と真っ向から対立しているポイントで
これをギリシャが軌道修正できるのかどうか不明です。
SYRIZAという急進左派であるチプラス首相が、また連立を組んでいる”独立ギリシャ人”
の主張を考えるとすんなり23日の提出が通るのかいまだ不透明です。
2.もしチプラス首相が妥協を示した場合、ギリシャの議会が承認するかどうか?
とくに与党の急進左派SYRIZAや連立を組んでいる”独立ギリシャ人”の合意が
得られるのかいまだ不透明です。
また、ギリシャはつなぎ融資を求めていましたが、ここはドイツの意向がとおり、
現状の救済融資プログラムに沿っての延長という枠組みが変わらなかったことで、
4か月後には、多額の支払いを義務付けられることも、新ギリシャ政権とEU双方
にとっては火種が残ったままです。一方で、来年予算以降で、利払いを除いて、
GDPの4.5%の財政黒字を求めていた要件に関しては、除かれたことで、ギリシャにとっては
今回の合意に至った要因だといわれています。
まずは、23日にギリシャが提出する項目リストがEU側に受け入れられれば、この問題はしばらく
の間は小休止とありそうです。
ユーロドルは下記のチャートのとおり、しばらくレンジ、三角持合いを築いています。