中国の株式市場のバブルが意外なかたちで吹き飛ぶ?
中国証券業協会(CSRC)が資産運用会社に対し空売りのための貸し株を認めるとともに、
空売り対象の銘柄を拡大したことで、中国株先物が大幅に下落しました。
これを受け、欧州株が午前の取引で売り込まれたほか、米国株先物も大幅に下げています。
中国では借金をしてまでも株を買ってしまう状況
CSRCは小口投資家に対し、株式購入のため借金をしたり不動産を売却したりしないよう
に呼びかけ、相場の過熱を戒めた。
さらにCSRCは、信用取引の資金源となっていた「アンブレラ型投資信託」の一部を禁止し、
証券取引所ではなく店頭市場で売買される高リスクの小型株について信用取引に上限を設定しています。
投資家の取引口座の分類を改善する必要があるとの見方も示し、小口投資家に許可する
取引の種類に制限を加える可能性もにおわせています。
一方で、上海と深セン証券取引所は、投資家が以前より容易に空売りできるルールを発表した。
株の空売りでは、投資家は株式を借りて売却するしくみです。価格が下がったところで買い戻せば、
利益が出る仕組み、ただ、中国市場ではこれまで実質的に株の借り入れが不可能だったため、
株価急騰にもかかわらず空売りが困難でした。今後は貸し出せる株式の供給を増やし、
借り入れ可能な株式数を増やす方針のようです。
CSRCは、今回の上昇相場のきっかけとなった香港取引所と上海証券取引所の株式注文相互取り次ぎに
ついて、限度額の引き上げを検討していることも明らかにした。
中国本土の小口投資家が香港株式市場に投資できないようにしている規則の緩和が検討されている
と報じた。現在、本土の投資家がこの相互取り次ぎを利用して香港市場に投資するには、
証券口座に50万元(約960万円)以上入金しておく必要がありますが、今回の規制のきの金額
を引き上げる案が出ています。
意外なところから、もろくも中国の株式市場のバブルがはじけようとしています。