企業価値の計算と時価総額とEVとの関係は?

DCF法とは、Discounted Cash Flow(ディスカウント・キャッシュフロー)

の略語で、事業が生み出す将来のキャッシュフローを予測して、それをある

一定の割引率で割り引いて現在価値を求める手法のことを言います。

DCF法はもともと債権価格の計算法として生まれたものですが、、

最近ではM&Aにおける企業価値算出や理論株価の計算、さらに

不動産価値の評価にも使われています。

ここでは企業価値の算定や理論株価の計算に最も多く使われる

「フリー・キャッシュフロー・バリュエーション」という手法を

してみます。

DCF法による企業価値の算出方法

kaikei

ステップ1 将来のフリー・キャッシュフロー予測

ステップ2 WACC(ワック)の算出

ステップ3 企業価値の計算

①ステップ1は、将来のフリー・キャッシュフロー予測を行います。

②ステップ2は、割引率となるWACC(ワック)を算出します。

③ステップ3は、予測したフリー・キャッシュフローをWACCで

割り引いて企業価値を求めます。

ステップ1 フリー・キャッシュフローの予測

ステップ1は、将来のフリー・キャッシュフロー予測を行います。

フリー・キャッシュフローとは企業が自由に使えるキャッシュのことで、

以下の式で計算します。

フリー・キャッシュフロー =
税引き後営業利益+原価償却費-運転資本増加額-設備投資額

企業価値計算には少なくても5年先のフリー・キャッシュフロー予測が必要です。

下表を利用して予測を行ってください。

【フリー・キャッシュフロー予測表】

1年後 2年後 3年後 4年後 5年後
売上高

(-)原価

(-)管販費

営業利益

(-)法人税(営業利益×40%)

税引営業利益
(+)原価償却費

(-)運転資本増加額(※)

(-)設備投資額

フリー・キャッシュフロー

(※)運転資本増加額 = 期末運転資本-期首運転資本

   運転資本 = 流動資産-(流動負債-短期借入金)

 

時価総額と企業価値EVの関係について

企業価値は、株式時価総額とネット有利子負債をたしたものです。

但し、ネット有利子負債とは、

有利子負債残高 – 現金預金 – 短期有価証券  です。

 

株式時価総額とは、株式の時価に株式発行数をかけたものです。

但し、自己株式は除きます。

 

経済産業省は、会社の財産、収益力、安定性、効率性、成長力の

株主に資する会社の属性又はその程度と定義しています、

 

知的財産やブランド力という目に見えない資産もフリーキャッシュフロー

生み出す源泉となっており、企業価値の一部を構成しています。

 

 

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