中国人民銀行が公表している外貨準備高の本当の事実とは?
中国人民銀行によると、中国の外貨準備高は2014年には約4兆ドルに達していたとされて
いますが15年6月時点では3兆6500億ドルに減少しました。
6ヶ月間で1割減少したことになります。
人民銀行によると金の準備高は約592億ドルで、約1658トンだった。
外貨準備に占める金の割合はたった1.6%です。
中国が金の保有高を公表したのは2009年以来で、6年間で約6倍に増加しています。
不明な中国の外貨準備高
日本の場合は保有する外貨のほとんどは米国債購入に当てられ、約2%はODAなどで
運用されています。
日本の外貨準備は1兆2453億ドルで、米国債保有高は1兆2244億ドルなので、
ほとんど全額米国債を買ったと言えます。
一方で、中国の外貨準備高は15年3月末に3兆7300億ドルで、
そのうち米国債保有残高は1兆2237億ドルでした。
金の準備高約592億ドルを足してもまだ、約2兆5660億ドル不足しています。
この2兆5000億以上にのぼる外貨準備とされう内訳については公表されていません。
そのほとんどが資源投資?
その不明な外貨準備は資源投資などに使われているとされていますが、
それも疑問府されています。。
外貨準備が足りないと、中国全体のバランスシートが変わってきます。
中国の対外純資産は約100兆円超で、内訳は対外資産約400兆円、対外債務が
約300兆円とされています。
300兆円の借金があるのは意外ですが、外国企業や国が中国に投資すると
「債務」となります。
逆に中国が外国に投資すれば中国の資産に含められます。
中国の外貨準備の使途不明約2兆ドルはどこへ?
実際、外貨準備は為替介入で発生します。経常黒字で輸出が多くなりすぎたので、
介入するのです。日本も同じプロセスで外貨準備が増えていきました。
こういう状況では、対外純資産が外貨準備より多くなるのが当たり前なのに、
中国のように純資産が準備高の1/3になっている矛盾がおきています。
これはお金が無いのに借金して外貨を買っている状態を示しているのです。
日本は対外純資産400兆円以上あり、そのうち150兆円を外貨準備として
保有しています。
中国は対外純資産100兆円で、外貨準備400兆円なので、経済的にありえない
状況だと指摘されています。
中国の外貨準備高ひとつとっても本当のところがまったくわからないのが実情の
ようです。