FSBが発行しているTLACスタンダードとはなに?

TLACとはtotal loss absorbing capacity の略で

FSB によって発行されているガイダンスです。

この規制の背景には、リーマンショック時に起きたように

銀行や金融機関が大きく潰せないといった理論に対して

金融機関はもしresolutionに直面した場合に、自分の

留保資本によって賄うという理論です。

 

TLACとはなに?

TLACとは資本を司る、普通株からなるtier1、そしてそれに

準ずるtier2資本といった投資家の義務となる資本部分を

意味します。

FSBスタンダードによると、TLACは、銀行のリスクアセットの

16%を2019年から、そして、レバレッジアセットの6%を

達成しないといけない規制です。

そしてこの規制は、2022年にはそれぞれ18%と6.75%に

増えます。

TLACとは金融安定理事会(FSB)が2019年1月から実施することを予定して

いるG-SIFIsに対する新たな資本規制のことで、バーゼル規制の自己資本に加え、

債権者に元本の削減・免除を要求できる債券や預金保険の対象外の預金等

の再生・破綻時にカットまたは株式転換することにより資本回復を図れる資本

や負債の定量保有義務を科すことで、自己資本を大幅に上回る損失吸収能力

を具備させ、公的な資本注入によらずに、債権カット等により資本を回復

させるための枠組みです。

総損失吸収能力の規制は、金融機関の再生・破綻時には公的資金を投入せずに、

株主だけではなく、資金を提供した債権者や預金者も負担を負うことに

よって破綻させようとの試みであり、債権者や預金者もに損失を負担させる

ことで、大規模な金融機関に対する牽制機能の発揮を期待するものでもあり、

金融危機の度に起きる「大きすぎて潰せない(TBTF,too big to fail)」銀行

の問題への対応策のひとつとしても注目されています。

日本でこの規制の対象となるのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ、

みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループの

3メガ銀行です。

 

TLACを達成するには

resolution ストラテジーを複数の観点から法的こんきょからと

グループやビジネスラインからの観点からもつことが大事です。

そして、資本の確立やファンディングの多様性を備えておく

ことが重要となりますl

 

明確に公示することが重要

銀行がベイルアウトではなく、ベイルインで公金の助けなく

resolutionすることが前提となっています。

そこで投資家についても、預金も含めて、どのようなリスクが

あるにかを明確にし、また銀行が投資家に保証している負債、資本に

ついても開示することが重要になります。

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