スプリントのTモバイル買収断念の意味
スプリントといえば、ソフトバンクの孫氏が買収したアメリカ3位の携帯通信会社です。
このスプリント社がアメリカの携帯会社Tモバイルを買収することを画策していましたが、今回断念してしまいました。
その背景としては、買収額がTモバイルにとって魅力的ではなかったことで決裂してしまったようですが、今回この買収断念したことによって、ソフトバンクにとって何を意味するのでしょうか。
悪い意味では、孫氏がアメリカでの事業拡大の野心が挫折してしまったような印象を与えてしまったことだと思います。
この日のソフトバンクの株価は、3.5%の下落、スプリント社の株価は、このニュースを受けて16%近い下落となりました。
ソフトバンクは買収することによって、アメリカ上位2社と対等に戦うことを念頭においていただけに、今回の断念は規模の競争の面で挫折してしまったような印象を与えているようです。
ただ一方で、良い意味では、この買収資金の使い道をいちばん良い方法で使うことを再検討できることです。
今回の買収資金は、アリババのIPOに伴う余剰資金で賄う予定でしたが、もう一度この資金を再考することができます。
またスプリント社も今期黒字に転嫁しており、Tモバイル社以外でも買収相手を模索することが可能になります。
またTモバイル社もこのままの状態でビジネス戦略が続くことは考えにくく、結果的に将来、スプリント社の買収を受け入れる可能性もあります。
あの戦略的である孫氏のこと、次なる一手はすでに考えていると思われます。